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2014年03月25日

屋久島の旅

 まずはじめに
このような機会を与えてくださいました皆様方に心から感謝致します。

私は、奄美大島が世界自然遺産登録を目指している事を数年前から知っていましたが
実際に登録されている屋久島に行ったこともなければエコツーリズムについても無知でありました。
そんな時、新聞で屋久島のエコツアーガイドを続けて20年というYNAC社の小原さんを招いて研修会
うぃ開くという記事を拝見し、すぐに申し込みをしました。
研修中小原さんのお話を聞き共感と感銘を受けた私はすぐにでも屋久島に行きたくなりました。

屋久島研修一日目天気雨

おかげさまで屋久島のOJTに参加できることになり私とガイドの大先輩である安田さんのお二人で
屋久島へ向かいました。


屋久島に着くとまず目に飛び込んできたのは標高2000m級の雲に頭を隠した山々の姿が飛び込み
屋久島に来たんだという実感が湧きました。


空港は世界自然遺産の島といった私が勝手に想像していたものとは違い、喜界島空港ほどの大きさ
やはり実際に自分の目で見ないとわからないことがたくさんあると感じました。
(勝手な想像ばかりが先走っていたのかもしれません汗)
早速小原さんがお迎えに来て下さりその日は夕方だったのでそのまま宿へ送っていただきました。

宿は杉の里というとても親切なご夫婦が営む宿でした。

宿についたのはまだ夕方の6時だったので安田さんの提案で屋久島の温泉に入りに行くことに
しかし車がないのでバスで行こうかとなったのですが最終便と合わず断念・・・
のはずが宿のご主人が車を貸してくれました。

後日お礼にドライ鶏飯をお渡ししたらとても喜んでくれました。

実は私は初めての温泉で最初は硫黄の臭いになれませんでしたが、湯に浸かるとあまり気にならなくなりました。
隣にいた地元のおじちゃんからいろいろ温泉の入り方や世間話をしていたらのぼせそうになったので退散(笑)
そして夜の10時には寝床につきました。



屋久島研修二日目天気曇り/雨

座学など
AM8:30
小原さんが宿へお迎えに来ていただき一同YNAC社の事務所へ向かいました。


午前中は座学をするという事で屋久島の全体的な説明をしてくださいました。



屋久島という島はどんなふうに誕生したのか、歴史、生態系、すべてのものには物語が
あるということを教えていただきました。
まず、奄美でも共通する事は地質で物語を語る事ができるという事です。
今まで海から見ていた何気ない岩場も一つ一つその時代の歴史を刻んでいるという事はお客さんと
一緒にその時代へ旅ができると感じました。
一つ一つ丁寧に教えていただき話が尽きる事がありませんでした。
いろんな角度から物事を見ると新しい発見がたくさん隠されているんだなと感じました。
あとは私の大好きな舟の話になり、奄美と屋久島の貿易はどんな舟を使用していたんだろう?
とか屋久杉は舟の木材に使用されていたのだろうかとか、話はつきません・・多分座学の1時間は
この話で盛り上がったと思います笑



この旅で私が常に考えていることは、奄美と屋久島の共通点や二つのフィールドを持つことで
別の角度から奄美を見る力をつけることです。


PM14:00
私達と小原さん、YNACスタッフの渡部さんと実際に地質を見に行きました。
そこにはズーフィコス化石群という町指定文化財がありました。


海岸には見事な断層があり、断層に挟まっていたであろう大昔の化石や生き物の形跡を見せて頂きました。




その後は屋久島文化センターへ行き小原さんと渡部さんのガイドで屋久島の文化、暮らし
歴史を学び、大型スクリーンの大迫力シアターを観覧しました。


あまりの迫力に目が回ってしまいました・・・


千尋滝も帰りに見に行き一番驚いたのはやはり地質でした。コンクリートを打ちましたと冗談で説明
して信じてしまうほどの見事な絶壁




水の水量もさすが屋久島だと感じました。

屋久島は縄文杉などが注目されがちですが物語りを語るガイドが存在するだけでたくさんの好奇心が
湧いてくるとあらためて感じさせてくれる一日目となりました。




二日目天気晴れ(屋久杉ランド)
いよいよYNAC社のガイドツアーに参加する日がやってきました。
この日のお客様は何回も屋久島に足を運んで下さりその度にYNAC社をご利用されているとのこと
でした。
朝9:45に空港へお迎えに伺うとお客様の移動の疲れを気遣って喫茶店で打ち合わせ。


とてもリラックスした状態で本日のツアーの打ち合わせ。
お客様のご要望を聞き一番いいコースを決めることは以前奄美で小原さんが講習で行っていた
ガイドはお客様に寄り添いご案内をする、まさにそうだと感じました。

この日のツアーは屋久杉ランドという標高1000M級の森に決定し午前中はお土産や美味しいパン屋
さんに案内したあと屋久杉ランドの入口へ。
ちょうどお昼になったのでコテージ風の休憩所で弁当を食べました。




屋久杉ランドという森に入ったのは一時過ぎ頃、トレッキングコースは30分コースや180分コースと
分かれていました。


YNAC社のガイドの魅力はいろんな角度から森を見てそこで起きた出来事を森の代わりに代弁してくれる
ので普段なら見過ごしてしまったりすぐ回ってしまうコースも倍以上かける。



森に入って最初に驚いたのはいちごの葉っぱに鋭い刺がついていたことでした。


奄美にも同じ種類の植物があっても環境やそこに生きている生き物で刺をつけたり葉を固くしたり
訪ねてみると不思議なことばかり
鹿に食べられないように葉に刺を付けるものや
奄美と屋久島には同じ植物があるのですがそこで生きるために変化をしているのだなと感じました。
さらに歩くと
森の中には大きな川が流れており、石が細かく削られた砂浜があったり1000m以上の山頂にいるのを
忘れてしまう風景が広がっていました。


屋久杉に関しては、切り株で何年前に切られたとか昔この山から杉をきり人間が担いで地上まで
降りていたときいたり、驚くことばかりでした。
屋久島は奄美と似た照葉樹林の森を持ちながら1000mを超えると高さ10m以上の屋久杉がそびえ
変化していく森に終始驚きばかりでした。


森を出たのは夕方5時過ぎ、明日は照葉樹林が広がる西武林道へ向かう。

三日目天気晴れ西武林道

この日は70代のお客様と40代のお客様のガイドに同行させていただきました。
まずツアーに出発する前に事務所で打ち合わせ
事前に注意事項やお客様の体調などを配慮して時にはコース変更したりと
これはいいな~と思いました。
お客様も事前に場所を把握することで新しい発見があるのかなと思いました。

出発してまずは屋久島の地質や成り立ちがわかる展望台からの景色は最高でした!
そこでガイドの池田さんが丁寧な説明をしてくれてお客さんもご満足。



そのあとはウミガメ産卵上陸日本一の永田浜へ



そして一番びっくりしたのは奄美と同じ白い砂浜と青い海だったのですが
砂浜におりるとじゃりじゃりしていてびっくり!




よくみると花崗岩が砕けて砂になっていました。
これで奄美と屋久島の違いがまた一つ勉強になりました。

それからいよいよ西武林道の森を散策
標高が700m以下の山は照葉樹林が広がっていて奄美の山にそっくり、まず目に飛び込んできたのは

大きなガジュマル!奄美のガジュマルよりも背が高くてびっくりしたのですが質問したら
屋久島の背の高い木に根を張っているので大きくなっているとの事でした。
それから昼食は綺麗な川でいただきました!奄美だとハブがいるからなかなか山には入れないので
とても貴重な体験でした。


そして一番印象に残ったのは標高0mから屋久島を眺めた時に
ガイドの池田さんが説明してくれたこと
「屋久島が世界自然遺産に登録された大きな要因は日本の南から北までの自然が凝縮されてことなんです」
それで、屋久島は縄文杉や代表的な場所だけではなく西武林道といったなくてはならない自然も重要なんだなと
思いました。



あれから島に帰ってきていろんな見方が変わりました。
二つのフィールドを持つことは大事なことなんだと感じています。
奄美と屋久島の共通点や奄美だからできることなど屋久島で経験した事を自分の中に落とし込んで
これからのガイドにいかしていきます。

最後に講習会に来てくださった小原さんのおかげで屋久島に憧れました
屋久島行きの願いを奄美活性化協議会の楠田さんがチャンスを
与えてくださったこと本当に感謝しています。

屋久島でお世話になった皆様心から感謝します。

アマニコ 白畑 瞬

  


Posted by amanico at 19:06Comments(0)研修